春昼

与謝野晶子

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三月の昼のひかり、 わが書斎に匍ふ藤むらさき。 そのなかに光の顔の白、 七瀬の帯の赤、 机に掛けた布の脂色、 みな生生と温かに…… されど唯だ壺の彼岸桜と わが姿とのみは淡く寒し。 君の久しく留守なれば 静物の如く我も在るらん。

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