笛
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悲しきとき笛を吹きけり。
ほそく静かに吹きけり。
その笛の音いろの到かんところには
かならず笛のねいろを聞くものあらんと
羽がひやさしきものの静かに耳を傾け
杖などもちてあらんと思ひ
われにもあらぬあさましき我がなす笛の
いつにならば鳴らずなるものか。
河鹿を呼ぶ笛ならば
水の奥ふかくこたふるならんも
わが笛はそらにきえちぢまりゆくのみ。
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