追憶の帆舟は走る
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ふるへたたましひをこぎよせ
なみ間にただよふ
真珠のかけらをひろはん
つい憶の帆舟は
つい憶のかぜをはらんで
あれ…まつしぐらに沖に向つてはしるではないか
あの水のひろびろとかぎりなくそのゆく手のさいはてはまつくらで
ならくの渦をまいてゐる
船頭はなみだをながし帆づなをとり
船客はおりかさなつて泣きねいり
しづかにあきらめの小唄をくちずさみ
ああ……
けふもはやてに乗り浪のうねりを
矢のやうに
めあてなき帆舟ははしる
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