憂はわたしを護る

大手拓次

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憂はわたしをまもる。 のびやかに此心がをどつてゆくときでも、 また限りない瞑想の朽廃へおちいるときでも、 きつと わたしの憂はわたしの弱い身体を中庸の微韻のうちに保つ。 ああ お前よ、鳩の毛並のやうにやさしくふるへる憂よ、 さあ お前の好きな五月がきた。 たんぽぽの実のしろくはじけてとぶ五月がきた。 お前は この光のなかに悲しげに浴みして 世界のすべてを包む恋を探せ。

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