四月の影
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四月の霽れたる午前のそよかぜは
村村のひそやかなる青紫の影を吹き
滴るばかりに細かな花の盛りを
ひかりと熱とのあきらかな炎に染めなし
もの皆うつとりとしめりのある影をたのしみ
かろき枝枝は大氣の匂ひを拂ひては地に塗る
かかるもの影を歩めるものこそ
いともやさしき靜かさにみたされ
はれやかなる雫のごとく玲瓏として
おのが心のうちに祕められたる
もつとも小さき、もつとも無心なる
新らしき情怨を花火のごとく身に焚いて
そのひそやかなる朝を尊ぶであらう。
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