信仰への感覺

佐藤惣之助

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さらりとしたる新樹の枝枝に うすももいろの五時の日が色づく くたびれて、さてあらゆる興味も去り 昆蟲も滿足し、われわれも妙に淋しい時ではないか 少年よ、麥酒を買ひに走つておいで こんなにも華やかにして寂寞たる 無人の林のつらなり、舂く日の照りかへし 私は空氣の色にやけ、日に乾いて もう村を歩き廻る氣も起らぬ かういふ時に、ああ古い鐘の音よ 私にかすかな、かすかな 大昔のやうな信仰への感覺が うすうすと目ざめて來たならば どんなに今の私は美しからうに。

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