月(『季節の馬車』収録・同題第3篇)
本文の表示
半圓形の天のほとりを
點り、ともり
月が私たちの頭上に
きれいな光線の航路を描くまへに
船長は月の齡を眺めようし
漁夫は月光と汐の時計を感じ
街道の漂流人は自然のランプを點すであらう
さあ、人人よ、月の前に出よう
われわれの日の光は萬人の火であるが
月は精靈を伴とするものの
ひつそりした燈明臺ではないか
月が大きく照りわたる晩ほど涙ぐましく
われわれの町や荒磯は
華やかな影の繪模樣となる時に
船長よ、漁夫よ、漂流人よ
われわれは自らの生涯を空中に高めて
幽かで、清涼なる光線の盃をあげ
われわれの靜かな影を愛さうではないか。
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
月の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
月に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。
まだ批評・講評はありません。
ログインすると批評・講評を書けます。