(『季節の馬車』収録・同題第4篇)

佐藤惣之助

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村村の子供ら みんなして靜かに月の前にたつたとき 小さい田舍の洗ひ場は 月の幻燈會の入口だと思ふがよい 色を帶びてゐる若い月が 太平洋をはなれると 白鷺や千鳥が青い隱れ家を與へられ 漁夫は水と空との 二重の燈明世界へはひつてゆくし あんなにも清らかに帆裝した 光線の船が此方へやつてくるよ。

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