雨上り

千家元麿

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雨が降つた がすぐ止んだ 晴れ上つた空には 濡れた雲が濛々と薄く濃く胞衣のやうに無樣に漂つて居る。 その上に今月が安々と生んだ許りの星が赤く輝いて居る 何も彼も水々しい 母なる月は少し※れて、然します/\美しく嬉し相に光つてゐる 下界では人は無言で、水たまりの出來た道を拾ひ歩いて居る。 何と云ふ靜かさだ。 天上の騷ぎも知ら無いですんだ樣に 然うしてすつかりと空はとり形づけられて夜は晴れ渡つてゆく 安産を祝ふやうに數多の星が盛裝して月の前に揃つて舞踏する。 父なる太陽がどこからか祝福の光りを一同に送つてゐる。

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