往來で(『自分は見た』収録・同題第1篇)

千家元麿

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町を歩けば 何か自分を貫いて來る 行き交ふ凡ての人の運動の中を 無言の挨拶が貫いて居る。 思はず自分は後しざりして歩いて行く 或る力が自分を押し流す。 子供の時 丸い團子を描いて それを串を描いてさし通すのが變に面白かつた。 一氣にうまくさし通せば喜んだ。 同じ事を幾度くりかへしても面白かつた。 あの手應へを感じる。

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