夏の夜
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蟋蟀が鳴く夏の夜の青空のもと、神、佛蘭西の上に星の盃をそそぐ。風は脣に夏の夜の味を傳ふ。銀砂子ひかり凉しき空の爲、われは盃をあげむとす。
夜の風は盃の冷き縁に似たり。半眼になりて、口なめずりて飮み干さむかな、石榴の果の汁を吸ふやうに滿天の星の凉しさを。
晝間の暑き日の熱のほてり、未だに消えやらぬ牧の草間に横はり、あゝこの夕のみほさむ、空が漂ふ青色のこの大盃を。
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