動物園
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港からはらばひのぼる夕暮をながめてゐる夜烏ども
縁側に腰をおろしてゐて
軒端を見あげながら守宮の鳴聲に微笑する阿呆ども
空模樣でも氣づかつてゐるかのやうに
生活の遠景をながめる詩的な凡人ども
錘を吊したやうに靜かに胡坐をかいてゐて
酒にぬれてはうすびかりする唇に見とれ合つてゐる家畜ども
僕は 僕の生れ國を徘徊してゐたのか
身のまはりのうすぎたない郷愁を振りはらひながら
動物園の出口にさしかかつてゐる
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