紙の上
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戰爭が起きあがると
飛び立つ鳥のやうに
日の丸の翅をおしひろげそこからみんな飛び立つた
一匹の詩人が紙の上にゐて
群れ飛ぶ日の丸を見あげては
だだ
だだ と叫んでゐる
発育不全の短い足 へこんだ腹 持ち上らないでつかい頭
さえづる兵器の群をながめては
だだ
だだ と叫んでゐる
だだ
だだ と叫んでゐるが
いつになつたら「戰爭」が言へるのか
不便な肉體
どもる思想
まるで沙漠にゐるやうだ
インクに渇いたのどをかきむしり熱砂の上にすねかへる
その一匹の大きな舌足らず
だだ
だだ と叫んでは
飛び立つ兵器の群をうちながめ
群れ飛ぶ日の丸を見あげては
だだ
だだ と叫んでゐる
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