赤とんぼ

与謝野晶子

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

酒屋の庫のうら通り、 二間にたらぬ細通り、 向ひの側の屋根火の見 釣半鐘やものほしの 曲みてうつる影の上、 二間ばかりを初秋の 日はしら壁につぶと照る。 ゆききとだえし細通り、 少女二人は学校の おやつ下りを帰りきぬ。 十四と十二髪さげし その幼きはわれなりき。 一人の髪は今しらず。 評判者のいぢわるの しげをの君は隣の子、 五町ばかりのゆきかへり つれだつことを悲みぬ。 この日は何か先生に しげをの君はしかられて 腹立泣に泣きしあと。 しげをの君はもの云はず、 何を云ひてもいらへせず、 いとおそろしき化ものと 肩ならべゆくここちして われは死ぬべく思ほえぬ。 酒屋の庫のうら通り。 庫の下なる焼板に あまたとまれる赤とんぼ しげをの君の肩にきぬ。 一つと思ふにまた一つ 帯にとまりぬ、また一つ 裾にもとまる、赤とんぼ。 つと足とめて、あなをかし とんぼの衣とわれ云ひぬ。 とんぼの衣とその人も はじめてものを云ふものか。 酒屋の庫のうら通り、 初秋の日は黄に照りき。

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品から読み取ったことや、自分の中に生まれた感覚をまとまった文章で残す場所です。

まだ解釈・感想はありません。

赤とんぼの談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

赤とんぼに寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる