絵師よ

与謝野晶子

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わが絵師よ、 わが像を描き給はんとならば、 願くば、ただ写したまへ、 わが瞳のみを、ただ一つ。 宇宙の中心が 太陽の火にある如く、 われを端的に語る星は、 瞳にこそあれ。 おお、愛欲の焔、 陶酔の虹、 直観の電光、 芸術本能の噴水。 わが絵師よ、 紺青をもて塗り潰ぶしたる布に、 ただ一つ、写したまへ、 わが金色の瞳を。

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