冬の一日

与謝野晶子

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雪が止んだ、 太陽が笑顔を見せる。 庭に積つた雪は 硝子越しに ほんのりと薔薇色をして、 綿のやうに温かい。 小作りな女の、 年よりは若く見える、 髷を小さく結つた、 品の好いお祖母さんは、 古風な糸車の前で 黙つて紡いでゐる。 太陽が部屋へ入つて、 お祖母さんの左の手に そつと唇を触れる。 お祖母さんは何時の間にか 美くしい薔薇色の雪を 黙つて紡いでゐる。

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