親として

与謝野晶子

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人の身にして己が児を 愛することは天地の 成しのままなる心なり。 けものも、鳥も、物云はぬ 木さへ、草さへ、おのづから 雛と種とをはぐくみぬ。 児等に食ません欲なくば 人はおほかた怠らん。 児等の栄えを思はずば 人は其身を慎まじ。 児の美くしさ素直さに すべての親は浄まりぬ。 さても悲しや、今の世は 働く能を持ちながら、 職に離るる親多し。 いとしき心余れども 児を養はんこと難し。 如何にすべきぞ、人に問ふ。

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