小猫

与謝野晶子

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

小猫、小猫、かはいい小猫、 坐れば小く、まんまろく、 歩けばほつそりと、 美くしい、真つ白な小猫、 生れて二月たたぬ間に 孤蝶様のお宅から わたしのうちへ来た小猫。 子供達が皆寝て、夜が更けた。 一人わたしが蚊に食はれ 書斎で黙つて物を書けば、 小猫よ、おまへは寂しいか、 わたしの後ろに身を擦り寄せて 小娘のやうな声で啼く。 こんな時、 先の主人はお優しく そつとおまへを膝に載せ どんなにお撫でになつたことであろ。 けれど、小猫よ、 わたしはおまへを抱く間がない、 わたしは今夜 もうあと十枚書かねばならんのよ。 夜がますます更けて、 午前二時の上野の鐘が幽かに鳴る。 そして、何にじやれるのか、 小猫の首の鈴が 次の間で鳴つてゐる。

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品から読み取ったことや、自分の中に生まれた感覚をまとまった文章で残す場所です。

まだ解釈・感想はありません。

小猫の談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

小猫に寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる