笛の音のする里へ行かうよ
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俥に乘つてはしつて行くとき
野も 山も ばうばうとして霞んでみえる
柳は風にふきながされ
燕も 歌も ひよ鳥も かすみの中に消えさる
ああ 俥のはしる轍を透して
ふしぎな ばうばくたる景色を行手にみる
その風光は遠くひらいて
さびしく憂鬱な笛の音を吹き鳴らす
ひとのしのびて耐へがたい情緒である。
このへんてこなる方角をさして行け
春の朧げなる柳のかげで 歌も燕もふきながされ
わたしの俥やさんはいつしんですよ。
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