永久孤独な自分

室生犀星

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おれのからだは こんなに寂しく 隙だらけになつてゐるのか! おれの燃えるやうな深い深い魂の根! あ! これこんなに 隙だらけになつてゐるのか! ただの一度も安心と微笑とをしなかつた 此の地図のやうに悲しみ乱れた線 この深い彫り込んだやうな厳格な韻律 此ゆつくりした沈黙 ひしひしと迫る自然 巍然とした 男らしい自分自身が この卑しい寂しさに隙をとられてゐるのか 大胆なる微笑と 勇猛との所有者であるべき自分 いつもしつかりした歩調で 大地の愛をふんでゆく自分 あらゆる宇宙の中心に立ち あらゆる人人の魂に入つてゆく自分の ああ けさは鳩のやうに震へてゐることは! この三角に捩ぢまがり瘠せ込んだ私 ああ 一人の自分 ああ 永久孤独な自分

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