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小高い丘の上へ、
何かを叫ぼうとして、
後から、後からと
駆け登つて行く人。
丘の下には
多勢の人間が眠つてゐる。
もう、夜では無い、
太陽は中天に近づいてゐる。
登つて行く人、行く人が
丘の上に顔を出し、
胸を張り、両手を拡げて、
「兄弟よ」と呼ばはる時、
さつと血煙がその胸から立つ、
そして直ぐ其人は後ろに倒れる。
陰険な狙撃の矢に中つたのである。
次の人も、また次の人も、
みんな丘の上で同じ様に倒れる。
丘の下には
眠つてゐる人ばかりで無い、
目を覚した人人の中から
丘に登る予言者と
その予言者を殺す反逆者とが現れる。
多勢の人間は何も知らずにゐる。
もう、夜では無い、
太陽は中天に近づいて光つてゐる。
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