春の微風
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ああ三月のそよかぜ、
蜜と、香と、日光とに
そのたをやかな身を浸して、
春の舞台に登るそよかぜ。
そなたこそ若き日の初恋の
あまき心を歌ふ序曲なれ。
たよたよとして微触かなれども、
いと長きその喜びは既に溢る。
また、そなたこそ美しきジユリエツトの
ロメオに投げし燃ゆる目なれ。
また、フランチエスカとパウロとの
額寄せて心酔ひつつ読みし書なれ。
ああ三月のそよかぜ、
今、そなたの第一の微笑みに、
人も、花も、胡蝶も、
わなわなと胸踊る、胸踊る。
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